明日はバレンタイン。


女子も男子もソワソワしている。



そして、私もその中の一人だったりする。




「琴音!バレンタインどうする?」


クラスで一番仲の良い、早穂ちゃんが私に声をかけてきた。



「えっ!?」


「やっぱり勝也くんにあげるの?」



勝也とは私の幼なじみであり、好きな人でもある。



「う、ん。そのつもりなんだけど……」



私は全然目立たない、いたって平凡な高校一年生。

もうすぐ二年生になろうとしているのに、まだ彼氏ができたことがない。



それに比べて勝也は、かっこよくてすごくモテる。


私とは正反対な人。