チョコレート



とりあえず大毅が飽きるのを待とう。

コイツ子供っぽいし、すぐに飽きるだろ「なぁ、紗緒里…」


大毅がいきなり、あたしの耳元で囁いてきた。



え、何これ。
鳥肌はんぱないんですけど。





「紗緒里はハジメテ?」

「は?」


そんなこと、今の状況から言われれば誰だって意味は分かる。


「…ハジメテがいいの?」

「え、ハジメテじゃねーの?」


「え?あ、うん」



とりあえず頷いた。嘘だけど。
あたしのハジメテはまだ誰のものでもありません。




基本、あたし面倒くさがりやだからさ。