学校から家まで歩いて十分足らず、走って五分足らずの所にある。それをいいことに二人はいつも時間ギリギリになってから家を飛び出すのが習慣になっていた。今日も遅刻気味の二人は走って向かうのだった。
二人の住む市は田舎に値する場所だった。だが電車も通り近くにはスーパーもある等で生活に困る所はなく住みやすい市だと思う。
二人はつい最近新築の家が出来た道を通り学校の北西側、所謂校門の反対側にあるプールに向かっていた。
二人の学校は夏休みの数週間だけプールの授業があり、住んでる地区によって三グループに時間が別れている。今日は十三時四十分開始である。
プールの方に開けられた門に辿り着けば前の時間の子達が沢山いた。二人はPTAのおばちゃんを見つけカードを渡せば上に入口がある階段を掛け上がれば各自の入口へと向かった
「あ、ゆーちゃんおはよー!」
「おはようふーちゃん!」
着替え室には幼なじみの風佳(ふうか)が着替えていたため結子もその隣に行く。水着は最初から着てきたため袋からタオルと帽子、ゴーグルを取り出す。そこから脱いだ服を袋へと詰め込んだ。
夏休みのプールは学年に問わず皆一斉に同じ所で着替えるため、窮屈ながらに着替える。
ついこの間変えれる事になった白のスクール帽子とゴーグルとタオルを持ち待っていてくれたふーちゃんと一緒にプールへと向かった。

