1週間後の日曜、また谷山と居酒屋で会った。
たわいもないおしゃべりをし、お酒に強い2人はハイペースで飲み続けた。

さすがにほろ酔い気分になってきたあたしは、横目で谷山をチラリと見た。
顔がほのかに赤くなっていて、ちょっと酔っているのがわかる。顔中をほころばせて笑ってる。谷山の笑顔は全然変わらない。

思わずあたしが見入っていると、ふと目が合った。目線を外すより早く、谷山があたしの手を握った。