背中のアザと束縛の愛情

掃除が終わって、明日の委員会の件で、クラス委員会の、杉並和馬に呼び止められた。


和馬とは、中学から一緒で男子の中では話したり、冗談を言ってはよく笑ってる仲。


でも、彼氏に~というタイプではなかった。


5分ほど打ち合わせをし、用意をして玄関に急いだ。


純也は、一番端のドアにもたれかかるように、グランドを眺めている。


どことなく、遠くを見ているような瞳を、璃音は不思議な気持ちで見ていた。


綺麗な瞳は、どこか冷ややかで、鋭くさえ見えたのは気のせいだろうか…?


外靴に履き替えて、純也に声をかける…


「ごめんね~すっかり待たせちゃって…」


一瞬無表情に見えた純也の顔が、璃音の顔を見て笑顔になった。


「行こうか…」


「うん…」


何か変な感じ…怒ってる?