斜め後ろの席の美乃里を見ると、ほのかに色づいた、ピンク色の頬が火照っているのか、片手ずつ触りながら、下敷きでしきりに扇いでいた。


璃音と目が合うと、照れくさそうに…でも嬉しそうに微笑む美乃里が、可愛さを増して見える。


退屈な古文の授業。


先生の読んでいる文章に、読みと読み方を書きながら、一応は聞いている。


古文の島崎ってズルいんだ~


皆が退屈で、肩ひじついて寝てるの知ってて注意しないで~最後に


「はい!じゃあ今日のところ読んでもらおうか!」


って…


あてられて、シドロモドロの生徒に


「授業聞いてたら、読めるはずなんだけどな~」


なんて具合で、恥をさらさせる…


まぁ、あてられた本人達は、常習犯だから、こりてはいないのだけど…