「何だか…まだ照れくさくて…」


純也は横に椅子を持ってきて座ると、話しをずらす。


「璃音は弁当なのかぁ~俺、今日はパン~」


「うん…」


興味が全くないわけではなかった。


自分の彼女という、強い意識を持ってくれている純也…自分も純也を知ろうと気持ちを前向きにしてはいるが、あまりにも早すぎる展開に、何だかついていけないでいた。


なんとなく緊張もあって…


御飯が喉を通らない…


純也といると、綺麗な瞳で見つめられて、動きにくい…


嫌いではない


でも…


すごく違和感を感じている自分が、何だか不安な気持ちにさせる…


「どうした~?食欲ないのかぁ~」


「うん…周りの視線も気になって…」


純也と璃音の様子は、教室中の生徒に、生中継中~


いつもはザワついている教室が、何だか静かに感じて…


会話までもが、聞かれているようだった。