その後の休み時間、璃音は気にしていたけど、純也の姿を見ることはなかった。


ただ…


なんとなく純也の《嫉妬》という言葉に敏感になって、男子との接近を避け、静かに過ごす…


いつも一緒だった美乃里は、自分からすすんで良輔のクラスに行っている。


一緒に行けば良いのだろうが、気持ちが前向きになれずに、教室に残っていた。


昼食の時間


「璃音~良輔と約束したから、良輔と食べてくるね~純也くるはずだからね~」


「わかった…」


言い終わらないうちに、美乃里の姿は見えなくなっていた。


廊下に背を向けて座っていた璃音の肩に、手がのって、思わず振り向くと、肩に置いた手から伸ばした指先が、頬を突っついた。


「痛い…っ」


「ごめん~痛かった?璃音て~俺に無関心?」


「そんなこと…ないよ…」


「そうかな~?じゃあ、美乃里みたいに、俺の教室こないの?」