背中のアザと束縛の愛情

会話をしただろうか…


良輔と美乃里のことで話ししたのは覚えている。


でも、ファーストフードの店を出て、純也と逆方向のバス停で別れる時に


「また明日…璃音…」


「うん…明日ね…」


そう言ったのだけは覚えている。


バスに乗るまで見送られ、方針状態で、どう帰ってきたのか思い出せないくらい、純也との出来事は、考えるのが難しい状況だった。


家に着いて夕飯を済ませて、自分の部屋から携帯で美乃里に電話をしてみた。


何度かのコールは、いつもより長い…


「美乃里!」


「ごめん~今キャッチで取ってる~かけ直すね~」


「うん~」


電話を切ってから、ふと良輔の顔が浮かんだ。


もしかして…電話の相手って、良輔だったりする?