背中のアザと束縛の愛情

黙ったまま学校を出る。


どこに行くとも言わずに…ただ歩く後ろ姿についていく。


「綾戸璃音、8月5日生まれ、血液型B型、弟が中学にいて…北楠中学出身の杉並とは、話せる男友達…男経験は~」


「ねえ!ちょっと待って!なんで私のことそんなに知ってるの?誰から聞いたの?」


純也は表情を変えずに静かに言った。


「だって~好きになった奴のことって知りたくねぇ~?知ってるのが普通じゃん~」


「誰に聞いたの?」


「誰に聞こうと、璃音が好きだから、知りたいだけ。何か問題ある?」


「問題って…普通は、付き合ってから、お互いを知って行くんじゃない?あまりに知られすぎてるのも…」


「さっき杉並と仲良く話してたね~何話してたの~」


「明日の委員会のことだけど…見てたの?」