中2の夏、お兄ちゃんの克樹(かつき)の
体育祭をあたし、福士 真紀と両親、いとこの山下 麗奈(やました れいな)と共に見に来ていた。


麗奈お姉ちゃんは、すっごくスタイルが良くて、顔も整ってて、男の人も女の人も、ついつい振り向いてしまうほど、かわいい。



そんなお姉ちゃんと歩いてたあたしは…
言うまでもなく、不釣り合いだった。


お姉ちゃんは
「あー。暑いね。てかさ、この高校人多くない?すごく見られてる気が…」
と、タオルで汗を拭きながら言ってきた。


「だって、麗奈お姉ちゃん、かわいいんだもん。誰もが見ちゃうよ。」
あたしは呆れながら返した。

そうしたら……


「そりゃないわ。(笑)あ、そうそう。
真紀はさ、好きな人、いないの?」
突然そんな事を聞いてきた。