森の人

帰宅後

布団に入り、今日の事を思い返しながら、眠りにつこうとしていた。


『どうして…』


茜が新しい水着を着てポーズを決めていたこと。
それを無視された時の、ふくれっ面。

海でビーチボールで遊んだこと。
眩しく輝いていた水しぶき。

そして、浜辺で見た花火。


楽しい思い出のはずなのに…


『苦しいよ…』


花火を眺める、二人の姿が離れない。

言葉が消えない。


そして、


ドクン ドクン


高鳴る鼓動。


『笑顔が忘れられないよ…』


澤山の心を眩しく照らす笑顔。

その人の名を呟く。





「拓也…」