出たよ、上城くんが。





「おはよう。それよりそこどいてくれない?教室に入れないんだけど」



「あー、先輩今、僕のこと面倒くさいって思いましたね!」




…無視ですか。



まぁ、面倒くさいってのは当たってるけど




「分かったから、そこどい…」


「先輩」




彼のその声と共に、上城くんがしゃがんでわたしの足に手を伸ばしてきた。





「か、上城くん?何して…」



「靴下に葉っぱ…ついてましたよ?」




と、得意げな笑みを下からわたしに向けた。



何だ…葉っぱとってくれただけか。





ホッ




…って、何でわたし安心してるんだろう?