「おっはよ~ん!!」


と、いつものように背後から向かってくる危険な動物をよけて…





ズザザザザッッ




「おはよう。いつもながら今日もいいすべりっぷりだよ」



わたしは笑顔で挨拶を返す。






「ちょっと!いっつも避けてばっかりじゃん」



「だって、避けないとどんな目にあうか分からないし」




今、わたしに向かってきたこの子は同級生の椎名香織。


顔は可愛いのに、男勝りで、強気で、こんな感じの性格だから台無しだ。






「たまにはあたしの愛を受け取ってよ~」



「結構です」



と、手で制し、後ろで騒いでいる香織をおいて先に教室に入ろうとしたけど…













「せーんぱい、おはようございます」







……もう一人の厄介な猛獣に捕まってしまった。