なんだか少し照れてしまった
「フフー、日向子さんが持ってきてくれはった
ケーキ!」
「え、お母さ… 頼さんたちに買ってきたのに」
「ええよ、もう食べてたさかい」
にっと笑って持ってきたお盆を机に置く
「日向子サン、悪いんやけど
コーヒーでええ??
いま、飲み物切らしてしまって」
「私、コーヒーが一番好きなんです」
隣に腰をおろす右京は
「へぇ、大人やね。俺、苦さが無理や」
と苦そうな顔をする
「フフ、右京サンはまだお子ちゃまでしたもんね」
「日向子サンまでそないなことゆうて」
ぶうとすねる右京がかわいくて
少し意地悪する

