「もうなんなんですか、赤ちゃんみたいに」
腕を握って引き上げる
「ーキャッ」
引き上げた勢いのまま
右京が日向子に寄りかかった
「ぬくーーーっ」
逃げられないように腰に手を回して
日向子から暖をとる
「う、きょうサンっ」
「いーやっ、」
腕が上がらないため抵抗することもできずに
されるがままの状態だった
右京の匂いに包まれて
どきどきしないはずなくて
もう頭が真っ白になりそうだった
少しの汗と洗剤のにおい
どきどきする心臓の音が
伝わってしまいそうな程近くて
もうどこから何をすればいいのか
わからなかった

