情けないことに 全身が心臓になったみたいにドキドキしてる。 「加藤?」 少しかすれる声で呼んだ名前。 心の中、何度呼んだだろう。 何度、気持ちを伝えただろう。 なぁ、加藤。 最後にもう一度伝えるのは 卒業の時って決めてたけどさ、 今いっても言いかな? 「加藤、好きだよ。」 君はどんな顔で どんな返事をするんだろう。 どんな答えも、 どんな表情も。 きっと愛しくて愛しくてたまらないんだろうなって。 それだけはわかっていた。