[RARU side]

バチンッ!

『いったぁ~い!』

「おい!羅流ッ!お前は、いつまで寝てるんだよ」

『痛いなぁ~教科書で叩いて起こすことないでしょ!』

「うっせぇよ。起こしてやっただけありがたいと思えバカ」

今、教科書でおもいっきり叩かれたのは、
この春、高校生になった相田羅流16歳

そして、今あたしのことを教科書で叩いた人は、
あたしの幼馴染の影山蘭(かげやま らん)

あたしが起きて周りを見ると教室には、誰もいない。

『ねぇ、蘭~』

「なに?」

『なんで皆いないの~?』

「は?お前さぁ。今何時か見てみろよ」

『えーっと・・・・5時半!?』

あたしは、結構な時間この教室で寝ていたらしい。

「俺が教室に忘れ物しててよかったな。じゃなかったらお前ずっとここにいたんだろうな」

『アハハ・・・ありがとう』

「うわっ!羅流が礼なんて言ったよ!?。明日は、雨か?」

『うるさいなぁ~あたしだってお礼くらい言えますよ!』

「あぁ~そうですか~」

うざい・・・蘭のやつ絶対あたしのことバカにしてるわ
こういう時は、スルーが1番!

『じゃあ、あたし帰ろうっと。ばいば~い』

「おい!スルーかよ!つか、置いてくなし!!」

あたしと蘭は、家が向かいなの。
だから、登下校は、いっつも一緒。
入学してすぐ、あたしと蘭が付き合ってるって噂が流れたけど
絶対にありえない。
だって、1度だってあたしは、蘭を恋愛対象として見たことがないからね。

「お前さぁ~なんでバスケ部に入らなかったが?」

『う~ん。自分の時間が欲しかったからかな。』

「自分の時間?」

『そう。中学の時は、めっちゃ部活に時間使ってたけど、高校は、自分のために時間が使いたくてさ。』

「なるほどな~でも、俺は、バスケしてる時のお前好きだけどなぁ~」

は!?今この人すごいことをサラっと言いましたよね?

こんなこと蘭から言われたの初めてだわ。