ーーーー綺麗。
私は花を持っている手に目線を移すとふふ、と微笑んだ。
「もー、南ってばさっきから花見てばっかで全然足進んでないじゃーん。」
あ、と思って顔を上げると数歩先の所で美里と萌が立ち止まって待っていてくれていた。
「ごめんごめん、____ねえ、この花めっちゃ綺麗じゃない?」
見惚れちゃってさあ、と付け足して笑う。
「この花大好きなんだよねーっ」
「「何言ってんの。んなこともう知ってるし」」
「へ?」
多分今あたしめっちゃ間抜けな顔してる。
「え、え?何で知ってんの!?」
わたわたと慌てる私を後目に2人が「確かあの時からだったよねー、」なんて笑い合ってる。
ほんと、いつ教えたんだっけ?
この花大好きなんだよね。って友達に教えれば「超地味じゃん。笑」なんて言われてきたからほとんど誰にも教えてなかったはず。
まじでーーーー、何で知ってんの!

