「……何ですか?」
「今日はありがとね。伊奈ちゃんがいるから緊張しちゃったけど!来てくれて嬉しい。」
そんなに嬉しかったのか、松橋はすごくニコニコしてる。
「あ、いえ…」
そんなことを店の前で話していたら。
その日は早くから出来上がってるひとがいたのか。
大声をあげながら歩いてくる男の人の集団が近づいてきていた。
見てはいけないと思ったけど、不意にその男の人たちと目があってしまった。
「わー!カワイイ女の子がいんだけどー!」
「一緒に飲もーよー」
「おにーさんがオゴってあげるから!」
「お前がオゴれよ?」
「いやいやいやー!お前だろうよー」
男の人たち同士での会話の勢いがすごくて、あたしは呆気にとられてしまった。



