「伊奈ちゃーん!」 満面の笑みで手を振りながら……松橋がやって来てしまった。 あのひとお隣さんに似てるって言ったイケメンが名前を呼びながら近づいてくる。 友達は当然、びっくりしていて。 それは気づいたけど、あの人がお隣さん本人でしたと告げることが出来なかった。 あたしはそれどころではなかった。 それだけは分かってほしい…。 松橋は、こっちまでやってきて話しかけてきた。 友達は最早、松橋を見つめながら固まってしまっている。