「そうなんだ、それじゃ…妻とか居るの?」 居るよ、私が真樹の妻だもん。 真樹だってきっと…。 「…居ない」 その時、私の周りからすべての音が消えた。 「そっかーなら私にもチャンスはあるね」 嬉しそうな女の人の声だけ聞こえた。