「優奈ー、桃香ちゃん!
ごめんごめん!!」
「男子もつれて来たー♪」
桃香ちゃんの『正解』という言葉に
何も返せないでいたところに
山下たち男子を連れて来たみんなが
帰って来た。
正直ほっとした。
桃香ちゃんは照れて黙っているし
何でそのことを私に言ったか知らないけど
私は何て言っていいのかわからなかった。
『がんばって』
なんて言っても、
がんばってほしくなんかない。
『協力するよ』
協力なんてできるわけない。
『そうなんだ。』
しか言えない。
それが精一杯。
みんなが帰って来てしまったので
この話はおしまいになってしまった。
聞きたくもなかったけど。
『ドーーーン!!
ドーーーーン……!!』
「あ! 花火だ!」
その時、花火があがった。
楽しみにしてた花火大会の夜。
穏やかな気持ちで花火を見上げることは
できなかった。