「あ〜あ…こんなにのんびりしてられるの
お昼休憩だけだよね」
「平和だー…」
「2時から合奏だよ?
あと30分で地獄だよ〜」
「学校行きたいなー」
「クラスの子に会いたくなる」
わかるー…
そうだ。これから一ヶ月
唐沢くんに会えないんだ———
野球部も毎日部活してるけど
終わる時間が吹奏楽部と合わない。
だからしばらく、
唐沢くんに会えない。
それにしばらくしゃべれてない。
あの体育祭のときから
あんまり喋る機会がなくて。
気付いたらもう1学期終わってた、
みたいな。
「がっこーいきたぁーい」
「私も!」
しばらくみんなの愚痴を
黙って聞いてた私が
いきなり口を挟んだから
みんなびっくりしてる。
「優奈さ、やっぱ好きな人いるよね??」
「は??」
