大好きな君に、届けるメロディ。




唐沢くんは1位で走り終えた。



「さ、次は山下だよ!
応援しなくちゃ!」



舞ちんが気合いを入れ直す。



「いちについて、よーい…」



パーンっ。



「…わ」



クラスの応援が、一気に静まった。


あまりにも速すぎて。


唐沢くんに負けないほど
山下は速かった。


どんどん、他の人との差が開いていった。



「唐沢んときと一緒だね」


「大丈夫なのかな〜…。」



みんな、後でバテないか
心配してたけど
唐沢くんが全然バテないのを見たから
さっきほど心配はしてない。


そして山下も
唐沢くんと同じように
全然バテないまま走りきった。