———さすが、長距離に出るだけあって
みんな足速い。
すっごくハイレベルな戦い。
女子1000m、6組は
学年4位。
微妙な感じ。
クラスの応援も
テンションが少し下がり気味。
走り終えた選手も
少し申し訳なさそうな顔をして
次に走る男子の方を見守っている。
「大丈夫!
次は男子が絶対に挽回してくれるよ!
山下と唐沢がいるんだもん。
残り2人は陸上部だし。
楽勝、楽勝♪」
「そうだよ。
まだまだ始まったばっかりだよ。
学年種目もクラス対抗リレーも
選抜リレーだって残ってるんだから」
2人で、1000m走の選手を励ます。
「舞香、優奈…」
「ありがとー…」
「私が言えることじゃないけどね!
運動音痴で
個人種目、玉入れだし。
1000mに出れること自体が
私にとってはすごいことだよ」
「あはは!」
ちょっと冗談を言ったりして
1000mの子が落ち込まないようにする。
ちょっと失敗したからって
すぐ悪口言ったりするの、私大嫌い。
学年種目のムカデ競争練習してても
よく、そういう人たちいるから。
そういう人たちみたいにはなりたくない。
