大好きな君に、届けるメロディ。




「ね〜舞ちん! 舞香ちゃん♪
橋本さ〜〜〜ん!!
ごめんねってばぁ!」



「きゃぁっ!」



舞ちんにとびついて、脇腹をくすぐった。



「もぉ〜〜やめてよ〜! あはは!
怒ってないからぁ〜!!」



「ふふふっ」



「おいうるせ〜よ!
そこの吹奏楽部の女子2人〜!」



「あ、山下! おはよ〜」



「おはよぉ…」



舞ちんは私にくすぐられて
疲れ切っていた。



「席、どこに座ればいーの?」



「黒板に座席表貼ってある。
出席番号順だ」



「上原はそこだよ」



山下は私の席を指差してくれた。


一番廊下側の、前から2番目。



「出席番号2番だからな。
わかりやすい席」



「あ、そっか」



私は、自分の席にリュックを置いた。


山下は、私の斜め前の席の男子、
隣の列の一番前の席の男子と
喋っていた。