大好きな君に、届けるメロディ。




「唐沢ぁー!! いけぇーー!!」



「いけるぞー! 抜かせるぞー!」




堀川くんからバトンを受け取った
唐沢くんは、どんどん、どんどん
他のクラスを抜かしていった。




「ねぇ!! やばいって!!
唐沢超速い!!」



舞ちんがはしゃいでいる。


舞ちん去年同じクラスだったでしょ…。



それにしても…唐沢くん…、
速すぎ…。



「がんばれー! 抜かせる抜かせるー!」



「唐沢ぁーー!!」




他のクラスの女子までもが騒いでる。



「ちょっと…あの人何組?」



「ゼッケンの色青だから6組」



「ちょーかっこいーい♡」



ずきっとした、嫌な私でてきた。


でも唐沢くんかっこいい。



「やばいやばい! 唐沢かっこいい!」



舞ちんまでもが言う。


気がつけば、6組は1位に大逆転していた。