————————翌日。
重い足取りで、いつもの通学路を歩く。
本当は学校になんて行きたくなかった。
ていうか、山下と顔を合わせられない。
それに舞ちんたちとも。
昨日あの後、門の前で
紗英たちも待っていてくれてたけど
私の頭の中は山下のことでいっぱいで。
舞ちんも、私が教室を出て行った後
追いかけて来たんだけど
そんなみんなを無視して
私は１人で帰ってしまった。
ほんとは一声かければよかったんだけど
そんな余裕はなかったんだ。
…怒ってるだろうな、みんな。
「…優奈ちゃん」
「え!?」
ぼんやり歩いていて
後ろから声をかけてきたのは
舞ちん。
びっくりした。
舞ちんたちのことを考えてたら
本人が出てくるんだもん。
