大好きな君に、届けるメロディ。




学習室には、副担任の先生がいた。




「6組はここにあるやつね。
みんなで分担して取っていって!」




ほんとだ。
担任が言った通りかなりの量。


どっさり積まれた教科書が、
机の上にずらりと並んでいる。



みんなは薄い教科書から取っていく。


ぼぉっとしてると、
厚い教科書ばっかり残ってく。




「はぁ…」




みんなずる賢いなぁ。


私がどんくさいのもあるけど。



分厚い国語の教科書を取った。


半分に分けてあるとはいえ、
半分でも20冊近くある教科書は、
すごく重かった。



「大丈夫、優奈ちゃん?」


「あ、大丈夫だよ〜」



桃香ちゃんが持っているのは、
私の持ってる国語の教科書と
同じぐらいの厚さの数学の教科書。


桃香ちゃんは、
軽々持っているように見える。
全然きつそうじゃない。


私より背が高いからかなぁ?


ほんと、そのスタイルの良さがうらやましい。