1班、2班、3班の人は
文句をいいながら教室を出て行った。



「めんどくさいね〜」



「ね〜」



私も桃香ちゃんと文句を言いながら、
廊下を歩いた。



「ね、私の隣の席の人
いるじゃない?」



「唐沢くん?」



「そうそう!
あの人、かっこよくない?」



「え?」



「去年、学級委員してたよね。
しっかりしてそうだし〜…


野球部だよね。
超まじめそうじゃん?


あ、ほらほら、あの人!」




私たちの
結構前を歩いてた唐沢くんを
桃香ちゃんは指差した。




「そう思わない?」



「…うん。思う…」



気さくに話しかけてくれる桃香ちゃん。


人見知りの私にとっては
嬉しい。


嬉しいはずだけど…


もやもやするのは何でだろ。