胸の下辺りで切り替えしたワンピだから、気付かなかったけど、 彼女が手で押さえたら、分かる。 少し膨らんだ、お腹。 『今、何ヶ月なんですか?』 アツシを無視して、 リョウコサンに聞く。 『今ね、ちょうど五ヶ月。ちょっと、出てきたでしょ?』 『エレベーター、使えばいいのに。』 『うん。でも、あっくんち2階だし。ちょっとは運動もしないとね。』 『頼むから、滑らないように気をつけろよ。』 アツシが彼女の腕を支えるカタチで、 『またな、ミハル。』 二人は階段をゆっくりと下りて行った。