『えぇっっ!!?サエジマって付き合ってるヤツいるんじゃねーの!?』
『え?いないよ。何でそんなに驚くの?』
驚いたナカノに、あたしは驚いた。
『いや〜。だってチカも直接聞いたことはないけど、男の気配がするっつってたし。
サエジマ、全くうちの学校の男に興味なさそうだし。みんな、いると思ってるよ。』
そうだ…。
あたしだって、おとといまではそう思ってた…。
『あたしも付き合ってると思ってたら、違ってたの。』
あたしがそう言うと、ナカノは訳が分からない、という風に眉間にシワを寄せた。
『どういうこと???』
