『…ここ!?』
中学生のあたし達が入るには場違いなオシャレなカフェにナカノが躊躇なく入ろうとして、
あたしは思わずナカノのTシャツの裾を引っ張って止めた。
しかも、絶対、値段も高い。
いつもチカ達とお店の前を通るけど、
『いっぺん食べてみたいんだけどさ〜、入りにくいよね。』
って言って、未だに入ったことがない。
『ちょっとさぁ、入りにくくない?』
って言うあたしに、
『何で?オレ、何回か来たことあるよ。ケーキ、テイクアウトも出来るからさ。』
全く気にしていないナカノは、ドアを開けて、あたしを待ってる。
