『オレさぁ、これが観たいんだよね。』 ナカノが指差したのはオシャレな感じの、洋画の恋愛ものだった。 『げ。マジで?あたし、今の気分じゃない。 …てゆーか、ナカノ、こんなの一人で見るつもりだったの?』 あたしは思わず、思ったまんまを口にしてしまった。 『じゃあ、どれが面白そうと思う?』 ナカノは別にムッとする風もなく、真剣にポスターを見ている。 『う〜ん…コレは?』