裸のまま、無機質な手触りのシーツにくるまって、
『………学校は、どうするの?アツシ、まだ高校生じゃん。』
まだ、向けられたままの背中に、あたしは聞いた。
『辞めて、働く。』
背筋をまっすぐ伸ばして、そう宣言すると、
やっとアツシは、あたしの方を振り返った。
その気配を感じて、あたしは寝返りをするフリをして、背中を向けた。
どんな表情でも、嫌だった。
見たくない。
絶対に、今まで見たことのない顔をしてる。
アツシの手が、髪の毛をとかすように、あたしの後ろ頭を優しく撫でる。
小さい頃から、ふて腐れたあたしをなだめる時によくしてくれたことを思い出す。
