でも、それが間違いだったのかもしれない。

だって話してくれた内容は私の想像を超えていたから。

この日私は涙を流すことさえできなかった。

ただ一つだけ思ったことがある。

それは…

もう私たちに“希望”はないってことだった。

今でも思い出すと寒気がする先生の言葉…



「悠斗君はおそらくもう目が見えないでしょう。でもこのような事故で命を落とす人も少なくありません。命があっただけでも……」

目の前が真っ暗になった。

すぐそばで話している先生の声がどこか遠くで話しているように思える。

私は無意識のうちに口を開いていた。

「先生、じゃあもう悠斗は野球をすることができないんですか?」

「目が見えないですから難しいと思います」