あの日の約束を私は忘れない。

今より幼かった私たちがした力強い約束。

あの日からずっと『悠斗ならできる』って信じてきた。

もしも神様がいるのなら…一生のお願いです。もう一度悠斗に野球をやらせてあげてください。甲子園に行かせてあげてください。


何日かして悠斗は目を覚ました。

けれど悠斗の目が光を感じることはなかった。

わかっていたことだけど、ほんのちょっとの希望を信じていたからショックだった。

今まで見たことのない悠斗の悲しそうな瞳…

私の大好きな笑顔はどこにもなかった。