もうっ！
当たって砕けてしまえっ!!
「りょ、涼!!」
「あ？何だ？」
や、やっぱり……
俺様な涼は迫力がある。
一瞬怯んでしまったけど気を取り直して。
「なんで、涼はあんなに強いの？喧嘩なれしてるみたいだったけど……」
「あぁ、俺、中学時代ヤンキーだったし」
「ひいっ……!!」
や、ヤンキー!?
涼はあんなに怖い人たちの一員だったの？
あんな、真面目そうな
王子様涼からは想像がつかないよ……。
「ふーん。
お前はヤンキー嫌いなんだ」
「そっ、そんなことないよっ!!」
「そうだよなぁー、なら俺、もっかいヤンキーに戻ろっかな～」
「ひ、ひえっ!!や、止めとこう、止めとこう?!嘘つきました。ヤンキーは少し苦手ですっ!!」
「そうそう。最初っからそう言えばいいの」
Ｓだ……。
この人はドＳだ……。
私、すきになる相手を間違えたかな？
何か…ヤバそう……。
「あ、お前……っと、なんて名前だっけ？」
「長谷川 …… 麻奈……です……」
かっ、悲しい。
名前を聞かれるのは正直に悲しいな。
ううっ……。
名前すら覚えられていなかったなんて……。
流石私………。
