だけど、たとえ偽者でもその彼女に選んでくれたことに正直喜んでいる自分がいる。
だって、本当に大好きなんだもん。
嬉しく無いわけないじゃない。
「で、お前の答えは？」
「…是非…、宜しくお願いします」
「よし。これで決まりだ」
上機嫌な、辰巳くんだけど彼女って何をするのかなぁ？
私を選んだのが間違いだっただなんて思われちゃったらどうしよう。
「あ、あの、辰巳くん…」
「あ、お前、俺のことは涼って呼べ」
「……え」
「言ってみろ」
「…りょ、涼」
「よし。これから、それな」
「…うん」
駄目だ。
完全に涼のペースだ。
