「そろそろ、帰ろっか。」 横田くんは、私を見つめてそう言った。 携帯の時計を見ると、もう授業はとっくに始まっていて 「ごめんね。私に付き合わせちゃって。」 と謝った。 すると、横田くんは私の頭に手を置いて 「ごめんね。じゃなくてありがとう。付き合わせたのは、佐々木じゃなくて俺。」 (え?) 「佐々木は、謝りすぎ。」 次の瞬間、横田くんはイタズラな笑顔を私に向けた。