「いっつもあたしのこと見てるんだから
陽希だけ見せないのズルい……」



頬に空気をためて反論するけど



「それ、逆効果」



わけのわからないことを

呟いた瞬間、

あたしの視界にドアップの陽希がうつった。




チュッとリップ音をたてて

すぐに離れる唇。