先生に逢いに行く。


私は学校から

2駅離れたところに
住んでいるから、
学校へは電車通学。


あの頃と変わらない家。

けれど、

変わった事は、
父と母を失くした事。


家には 誰も居ない。

兄は結婚し、
奥さんと幸せに
暮らしている。



かつて、四人家族の居た家に
私はひとり。


寂しさも苦しさも感じるけど

私は大人なんだから。


『ねえ?羽鳥さん?一緒に
帰らない?』

私に声をかけたのは
篠崎先生。

『あ、えと、
まだ名簿チェック終わってないので
少し残ってきます。』

私は

篠崎先生にすみませんと言って
先に帰ってもらった。



名簿チェックなんて、
家ですればいい。

なのに、学校でやろうと思うのは

きっと寂しいからだろう。