確か昔も、、、
『ほら、驕りだから!
たらふく食えって。』
昔も優しかった先生は
私のこと気にかけてくれてたのか、
私を寿司屋に連れてきてくれたことが
あったっけ。
『は?あたし、かりとか
つくんないし。』
可愛くないあたしは、
寿司屋にきても食べようとしなかった。
『まあ、食えよ。』
先生は無理やり私の口に
甘エビのにぎりを入れた。
驚いた私だったけど、
出すわけにもいかず
ゴクリと飲み込んだ。
『な?美味いだろ?』
相変わらず余裕に微笑む先生。
『なにが聞きたいんだよ。』
『え?』
『アンタ私のなにが知りたくて、
こんなとこ連れてきたんだよ?!』
私は優しい先生を睨んだんだ。
それなのにも関わらず
先生は美味しそうに寿司を
頬張って、
『ん?聞きたいもなにも、
寿司が食べたかっただけだぜ?』
なんて答えて、
先生は私のために
色んな皿を次々と取ってくれた。
ーパクー
私は無言で食べた。
美味しかった。けど、
なんだか、いいずらくて、
夢中になって食べた。
先生はそんな私を見て、
『な?うまいだろ?』
なんて微笑んでいたっけ。
ーーー高校一年の思い出ーーー

