先生はどんな気持ちで
ー付き合ってるー
なんて言ったの?
ただの人助け?
『あの先生、』
今私は先生の車内にいる。
『お前なあ、村上に絡まれてるのか?』
『は、はい、なんか
しつこくて。』
私は俯いて言った
『昔のお前なら、あんなの
殴り倒してたろ?』
『た、確かに。』
『あの、先生、
助けてくれて有難うございます』
私は前を向いたまま
ペコっと頭を下げた。
『いーんだよ?俺が勝手に
心配したんだから、』
『でも良かったんですか?
彼女さんとか、、。あの』
私が言葉に詰まると、
先生は察して
『彼女なんて居たら
お前と付き合ってるなんて
言わねえから』
そう言ってくれた。
ー彼女?んなもんいないよー
あの頃から彼女いないまま
なのかな?
それともその間に一度出来た?
『あは、そおですか』
『あはって!おまえなー。
あっ、せっかくだし、
夕飯食ってくか!』
先生は思いついたように言った。
『そおですね』

