『はぁぁあ。』

私は深く溜息をついた。

今は昼休み。
私は1人屋上にいる。


生徒は立ち入り禁止の屋上。

教師である私は
鍵を借りて使えるんだ。


朝、お弁当を気合いれて
作ってきたから、

青空のしたで食べようと思って。




ーバタン!ー


屋上のドアが勢いよく開いた。


私は勢い良く振り向いた

『え?工藤先生?』

そこに居たのは工藤先生。


『みっけた!』

そう言って先生は無邪気に笑う。



『な、なんでしょう?』



なにか用でもあるのだろうか。


『ぁ、ああ!お前のクラスの
橋本?が呼んでてさ、
ほら、放送で呼び出したんだけど
屋上にスピーカー無いじゃんな、
だから呼びにきた。』

そう言って、先生は一気に
喋りあげた。


『あ、すみません!
でも、どうして?ここが?』

どうして先生に
ここが分かったのか、
わからない。


『ああ。お前、昔、よく
ここに居たじゃんな?』



『あ、あー。なるほど。
ありがとうございます。』



なんだかあの時と一緒。

そう言われた気がして、
嬉しかった。
覚えててくれて嬉しかった。



でもね?先生。
私はもう、大人だよ?

あの時と違って、

先生の横に並べるんだよ?