『はーい、はじめます。』
ー起立! 礼!ー
今日も朝がきた。
朝の連絡事項をざっと話す。
『このクラスは朝のホームルーム
で宿題あつめるからねー!
回して!うしろから。』
私のこの言葉でクラスは
ざわつく。
私は現代社会の教師。
工藤先生は数学担当。
本当は数学の免許が
欲しかったけど、
数学は大の苦手だから。
『まってよ、羽鳥ちゃーん!』
またまたお調子者の男子生徒、
彼の名前は、橋本はじめ という。
『橋本くん?なんでしょう?
それに "ちゃん"じゃなく、
"先生"でしょう?』
『橋本先生ぇ、宿題
あと3pなんだよぉ。
待ってよー』
お願い!のポーズ。
はぁと、ため息をつくと、
クラスの3分の1の人が
手を合わせている、
つまりクラスの3分の1の
生徒が宿題が終わってないことが
わかった。
『はい、じゃあ
やってないものは放課後ね。』
そう言って教室を出た。

