最後の雨

きっとこれは運命だね。


本当はその時は運命なんて思ってなんかいなかったけど…。



今なら運命だったんだよって大声で言えるよ。


その日から私とあなたはたびたび会っていた。


話すことはいつも何気ないことでその中で私があの日泣いていた話は一度だって出てこなかった。


だから普通に私から病気だって打ち明けた。


あなたはびっくりしけどすぐにいつもの笑顔に戻って「つらかったよね」って苦笑いした。


だから「大丈夫だよ」って私は笑顔で言えた。



不思議なくらい自然に私はあなたに惹かれていた。




海は青くて、太陽は赤くて、あなたは笑顔で、そのぐらい当然のように私はあなたを好きになった。