最後の雨

「可代・・・」


恭介はまだ眠りの浅い私に言う。



「大好きだよ」


その一言がこんなにも私の心を満たしてくれる。


魔法の言葉。





傷つきたくなくて



あなたにひどいことを言ってしまったことがある



「どうせ私が病気だから同情したんでしょ」



本当はあなたのその真の優しさを疑ってしまって、ウソじゃないと確かめたかった。


自分のことしかかんがえていないから


私はあなたが傷ついても疑ってしまいたくなった。


わかっていたよ。



あなたのそのやさしい瞳にウソなんかないってことも。



ごめんね。




でも

あなたは怒鳴ったり、怒ったりすればいいのに


ただ一言



「可代が好きだからだよ」



っていった。