ナイスシュート!また得点を入れた。
「さすがだね。はい、差し入れ。」
「おーっさんきゅ。夏海、結構マネージャーって大変だろ?」
「そーかな?楽勝♪」
大変でも翔太がシュート入れた時のあの顔見れたら、元気でるよ。

次の日
私は教室、1人で外を眺めている。翔太が職員室に呼ばれたから私は待っているのだ。翔太はまだかな。
ガラっ
⁉翔太来た!?
違う…
「由香…?」
「あら…、夏海。どうしたの?」
「イヤー…。翔太待ってるだけだよ。そんだけ。」
「翔太くん…?」
「そ、」
翔太はまだかなぁ。
由香は私に近づく。
「夏海。夏海ってもしかして、翔太くんの事好きなの?」
「え…、ど、どうして…?」
「だって、仲いいんだもの。いつも一緒にいて。マネージャーだってやってるでしょ?それとも、付き合ってるのかな?幼馴染だし…」
「つ、きあってなんか、ないよ」
「じゃあ好き?」
私が…翔太の事好きー?なんでよ。そんな…。私は、別に…。私は、翔太の事……どう思ってるのかな。翔太の事は大好き。でも、何?大好きというこの感情は…恋愛としてじゃないみたい。お兄ちゃん的な存在だから…そんな、恋愛対象なんて、全くないし。
「由香。…お、幼馴染だからって、好きとかじゃないから…」
なんなの?私は…翔太のことどう思ってるの?わからない…。
「そっかー。じゃ、私がとってもいいかなー?」
ーえ?
「私…翔太くん好きかも…。夏海がすきじゃないから、私が好きになる。いいよね?」
由香の態度、口調が変わる。
「え、あ、その。私はっ。でも…。翔太は私がいなきゃ…」
「ねーぇ?翔太くんは子どもじゃないのいちいちそんな番犬いらないと思うよ?」
ば、番犬⁉私が犬ってこと!?
なんなのよ?この女…。見た目によらず…。
「夏海。はっきりして。」
由香の態度はますます変わる。
「え…。別にっ…私が決めることじゃないでしょ。だからね…」
「分かった。好きになる。」
ちょ、ちょっと…。待って…。
私の反応も見ず、由香は去って行った。私はその場にうずくまる。
そして…一滴床に雫が。
馬鹿見たい。泣くなんて。
でも。由香の言うとうりはっきりした方がいいのかもね。だけど。わからないの。私は翔太の事どう思ってるのか。好きなの?嫌いなの?何なの?
こんなので悩んだのは始めて。
また一滴、また一滴と涙が垂れる。
ガラ。
「夏海、待たせたな。夏海?何処だよ?」
私はおもきっきり立ち上がる。また、翔太に泣き顔見られちゃったよ。
「夏海⁉どうした⁉何でないてんだ⁉」
「う、ううっ。翔太ぁっ。もう…ダメかもぉ。ふぇっ。うっうう…。」
「夏海…⁉」
また抱きしめられた…。温かいぬくもり…。


次の日
トントン。
授業中背中を叩かれた…。って事はもちろん由香だ。
「な、に?」
「あのさぁー。今日、翔太君と登校したでしょ?」
「し、したけど…」
私たちは小声で話す。
「何で?」
「何でって…。そりゃ、幼馴染で、家も近いし、約束してるから。」
「はぁっ。いいと思ってんのぉ?」
「え。」
「明日からでいいから…。もう翔太君と一緒にいないで。私が好きなの知ってるでしょ?だから、一緒にいるところ見ると腹立つ。」
由香の視線は怖い。私は返事も出来なかった。
これからどうしろって言うの?
由香はいつも優しくて仲良くしてくれて、一緒に居て楽しかった。でも…今は違う…。どうしちゃったの?私もだけど。このまま絶交するのかな?
ずっと暗い気持ちだった。